月別アーカイブ: 2022年9月

同じ遊漁船でも全然違うよ、琵琶湖と海???

9月に入っても、何気にご予約を頂ける半夜イカメタルですが、ゲストさんにとっては、時期的にもラストイカメタル。しかし、今年の小浜沖は全体的に渋く、釣れ始めたのは8月のお盆からで、釣り人のテンションとズレがあり、なんとなく勿体無い気がする船長です。

先週の週末も、反応は悪くない感じ。

サイズも、余裕の大剣が混ざるなど、全体的にサイズが良い夜となりました。

頭は20杯超えで、反応が続いたので、ゲストさんにとっては楽しいラストイカメタルになった感じです。

しかしこのイカメタルも、船長として横で見ていると、参考になる事が多く、差がつく釣り。この日もやはり顕著に差が付いておりました。

どこで、誘って、どこで食わせるのか? 誘いと食わせのイメージや、その間が自分なりに理解できていないと、やはりバイトが遠い、かつ無駄が多いように感じました。

最終的には、そのイメージができており、自分の中で、数パターンのアクションがあれば、余計な事をせず効率的に釣っていける感じです。

そんな半夜イカメタルを終えた数時間後には、お次は昼便で再び小浜沖へ向かいます。プランはアコウとライトジギング。結果的にはライトジギングはイマイチで、アコウがメインとなりました。

サイズ的にはナイスサイズが混ざるも、台風前と比べると、バイト数は減っている状況。これは、季節の変わり目に入り、魚のポジションに変化が出てきた感じ。

この辺りは昨年と同じなので、またデカいアコウが溜まる場所を探すのが、船長としては楽しみの一つ。釣るのはゲストさんで良い。

季節が変われば、アレが変わり、アレが変わると、コレが変わり、ここに付くはず。そこはバス釣りと同じなので、自分の仕事です。

そして、半夜から昼便を無事終え、その日は半夜無し。そんな時は早く家に帰って夕方6時過ぎにはシャワーを浴びて、日本海の夕焼けを見ながら、一息。この写真はその時に撮ったもの。

半夜がないだけで、凄い自由を貰った感じで、安堵感もあり、また達成感もある。同じ遊漁船業と言っても、今は24時間体制。今までの25年に及ぶ琵琶湖ガイドとは大きく異なるところ。

同じ遊漁船業という括りとなる仕事でも、琵琶湖と海は、本当に大きく異なり、その差に最初は困惑したが、今はそれがどんどん楽しくなってきている自分がいる。

今は常にアップデートしている自分がおり、50歳を超えてそれを実感できている事が嬉しく、さらにそれで家族を養えているところがやりがいになっている。

知り合いの船長の話という感じで、見たり聞いたりして、遊漁船の船長のあれこれを言える人はいるかもしれないが、おそらく本当のところは解る事はないだろう。

しかし、自分は25年以上琵琶湖ガイドで稼ぎ、さらに今から日本海の遊漁船もやっていく。全て、他人の話ではなく、自ら経験していく事になる。

琵琶湖の船長と日本海の船長、いずれも趣味ではなく、ガチの職業として経験していくのが今の自分。そこから発する言葉は、全て経験から話すので、リアルそのものになるだろう。

職業として遊漁船はどうなの??琵琶湖と海ってなにが違うの?? 何気に聞かれる事が多い自分ですが、もっとキャリアを積んだ時、自分の経験から言える時が来るかもしれない。今は、まだまだ修行の身、地道に取り組んでいきます。

 

 

船の面倒を見るのは大変、軋む音は生きた心地がしない

本来なら、日々更新するべきブログも、なかなか手が付けられない状態が続いており、見に来て頂いている方にも本当に申し訳ありません。

今年の夏は、しっかりイカをやろうと決めていたので、8月においてはソルトのみに集中して、昼便と半夜便の2便体制を、一人でこなす日々、24時間で海にいる時間は16時間。とりあえず釣果もさることながら、安全第一の航行を最優先して、取り組んでおりました。

そんな生活では、わずか数時間の睡眠時間を確保、さらに間の隙間時間で、SNSを更新するのが、精一杯でした。そんな夏が少し終わろうとしておりますが、さらに厄介なのが台風接近。

そして、今シーズン一発目の台風接近。小浜に影響が出るのは火曜日、しかし日曜日までガイドが入っているので、準備ができるのが月曜日のみ。

なので、超バタバタ。またそんな時に限って予期せぬ事が起こり、さらにバタバタとなりました。

先輩船長達は、経験上回避パターンが決まっているので、慣れたものですが、自分はそうもいかず、考えながら行動する感じで、まさに試行錯誤しながらって感じ。新たにロープの追加など、いくらやっても心配は尽きません。

船をつなぐ命綱、ロープもさる事ながら、このブイが切れれば、もう終わり。あとは祈るのみです。

まさに突風時にロープにかかる負担は相当なもので、ロープが軋む音は生きた心地がしません。

1番、強い時間帯はもう見守るのみ。何か起これば、もう人の力では、何もする事ができませんが、この風速で、船がどのように動き、またどのロープにどれぐらい負担がかかるのか?それも経験なので、過ぎ去るまで、全て自分の眼で確認する時間となりました。

今までの琵琶湖ガイド時なら、マリーナに置いてあるので、被害があっても、カバーが破れるのみ、何かあっても10万程度。特に心配する事がない25年間でした。

しかし今の自分の環境では、桁違いに危険。まさに海において、船の面倒をみる事の大変さを、今見にしみております。マリーナに置ければ、琵琶湖時と同じ何も問題無しですが、その他の係留となれば、常に危険と背中合わせ。

特に日本海は危険。秋の台風、冬のシケと雪、沈む要素が盛り沢山です。何かあれば、簡単に数百万がぶっ飛ぶ世界なので、色んな意味で覚悟が必要です。

とりあえず、今回の台風は何もなく過ぎ去ってくれましたが、来週もまた来るかも。また次に向けて準備が必要です。

ちなみに、夏の間に超蓄積された疲労と睡眠不足、そして台風時のバタバタで、船の安全が確保された瞬間から自分の電池が完全に切れて、強風によるキャンセルもあり、今は延々寝れる感じ。

25年以上に及ぶ自分のガイド人生で、昼夜に及ぶ初の2便体制となった今年の夏、慣れるまで相当大変な感じですが、なんとか事故なく、持ってくれた自分の身体に感謝です。とりあえず、昨日から寝まくったので、ぼちぼち仕事を再開します。

最後に、色々アドバイス頂きました先輩船長の皆様、何かと手を貸して頂いた遊漁船仲間、急なお願いを快く聞いて頂いたマリーナの方々、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。