SEAGET」カテゴリーアーカイブ

台風通過後、この道30年以上の超ベテラン船長さんと

この数日間は台風やその他も含めてドキドキする事が重なり、自分にとっては色んな意味でエキサイトなウィークになりました。と言うのも、台風通過直後、船の無事を確認した後、急遽、船長同志で社会見学に行く事に(笑)大時化だからこそ、一緒に行動できる日となる訳です。

メンツは海生丸の新谷船長、雲丸の雲船長、榮嬉丸の矢代船長の4人で西へ西へ。ちなみに、自分は新谷船長とは初対面で、それもドキドキ。なんせ、旅客船を3隻も営業されている凄い船長ですから。今の自分からすれば、夢のまた夢。

色んな港に立ち寄り、船を見たり聞いたり。そして、予定では日帰りでしたが、そのまま温泉街で一泊する事に。まさに台風通過後の日本海船長の慰安旅行となりました。

今の自分にとっては、係留している船を心配する身で、台風通過中も貴重な経験でしたが、その後の旅も、日本海の遊漁船30年以上に及ぶ超ベテランの新谷船長との一泊二日の旅もかなり貴重な経験となりました。

自分が今までやってきたバス釣りの世界も同じですが、その道のプロとして、成功したいなら、その道のプロとして成功している人の話を聞くのが1番。自分の中で、プロと言うのは、それで生活をしている人の事を言います。

そんな船長業のプロ達の話は、実にリアルで、決して表に出ない話も多い。今後、自分が海の遊魚でやっていく上で、嫌でも意識して取り組んでいくべき内容の話も多く、本当に参考になる事が山盛りです。

50歳からの挑戦、おそらく自分の人生を賭けたラスト勝負で、飛び込んだ日本海の遊漁船業、最初は一人で、超不安でしがが、今は少しずつ話をさせて貰える人が増えるのが、純粋に楽しく、前に向いて進める感じ。海は一人ではやっていけないとつくづく思う。

最後に今回の慰安旅行、企画して下さった雲船長、現地で最高のアテンドして下さった矢代船長、本当にありがとうございました。そして、初対面にも関わらず、気さくに色んな話をして下さった新谷船長、ありがとうございました。また海上でもよろしくお願いします。

と言う感じで、台風かつ慰安旅行の色んな意味で刺激的なウィークでした。

「さあ〜頑張って耐えてくれよ、頼むぞ!!」

一番の稼ぎ時に??と言う事で、土曜日の昼便を無事終えた後は、オール中止。まあ〜それは仕方ないとしても、その中止の時間を使って、船の台風対策に時間を費やしておりましたが、それが本当に大変。
今までマリーナに上げていた時とは雲泥の差で、全て自己責任、今回の台風のために、さらにロープを追加したりするなど、対策だけで、軽く5万程使う事に。

まあ〜経費は仕方ないとしても、船がどうなるか、本当に心配は尽きません。海で仕事をするって、釣果も大事ですが、その前に、船の面倒を見るって事が、もうとてつもなく重要。

琵琶湖で25年やってきた中で、台風対策で、ここまで汗かいて心配した事は一度もありませんでした。海はまさに別格ですね。最悪、自分の船に何かあっても、他人様の船に迷惑が掛からないようにしないとね。

荒れる前の最終確認で、港に来て点検中。最後のロープワークを終えた後、自分と嫁さんが船に対して声を掛けました。

「さあ〜頑張って耐えてくれよ、頼むぞ!!」

ロープが軋む音が響き、必死に耐えている船を見ると、そんな気持ちになります。

船の面倒を見るのは大変、軋む音は生きた心地がしない

本来なら、日々更新するべきブログも、なかなか手が付けられない状態が続いており、見に来て頂いている方にも本当に申し訳ありません。

今年の夏は、しっかりイカをやろうと決めていたので、8月においてはソルトのみに集中して、昼便と半夜便の2便体制を、一人でこなす日々、24時間で海にいる時間は16時間。とりあえず釣果もさることながら、安全第一の航行を最優先して、取り組んでおりました。

そんな生活では、わずか数時間の睡眠時間を確保、さらに間の隙間時間で、SNSを更新するのが、精一杯でした。そんな夏が少し終わろうとしておりますが、さらに厄介なのが台風接近。

そして、今シーズン一発目の台風接近。小浜に影響が出るのは火曜日、しかし日曜日までガイドが入っているので、準備ができるのが月曜日のみ。

なので、超バタバタ。またそんな時に限って予期せぬ事が起こり、さらにバタバタとなりました。

先輩船長達は、経験上回避パターンが決まっているので、慣れたものですが、自分はそうもいかず、考えながら行動する感じで、まさに試行錯誤しながらって感じ。新たにロープの追加など、いくらやっても心配は尽きません。

船をつなぐ命綱、ロープもさる事ながら、このブイが切れれば、もう終わり。あとは祈るのみです。

まさに突風時にロープにかかる負担は相当なもので、ロープが軋む音は生きた心地がしません。

1番、強い時間帯はもう見守るのみ。何か起これば、もう人の力では、何もする事ができませんが、この風速で、船がどのように動き、またどのロープにどれぐらい負担がかかるのか?それも経験なので、過ぎ去るまで、全て自分の眼で確認する時間となりました。

今までの琵琶湖ガイド時なら、マリーナに置いてあるので、被害があっても、カバーが破れるのみ、何かあっても10万程度。特に心配する事がない25年間でした。

しかし今の自分の環境では、桁違いに危険。まさに海において、船の面倒をみる事の大変さを、今見にしみております。マリーナに置ければ、琵琶湖時と同じ何も問題無しですが、その他の係留となれば、常に危険と背中合わせ。

特に日本海は危険。秋の台風、冬のシケと雪、沈む要素が盛り沢山です。何かあれば、簡単に数百万がぶっ飛ぶ世界なので、色んな意味で覚悟が必要です。

とりあえず、今回の台風は何もなく過ぎ去ってくれましたが、来週もまた来るかも。また次に向けて準備が必要です。

ちなみに、夏の間に超蓄積された疲労と睡眠不足、そして台風時のバタバタで、船の安全が確保された瞬間から自分の電池が完全に切れて、強風によるキャンセルもあり、今は延々寝れる感じ。

25年以上に及ぶ自分のガイド人生で、昼夜に及ぶ初の2便体制となった今年の夏、慣れるまで相当大変な感じですが、なんとか事故なく、持ってくれた自分の身体に感謝です。とりあえず、昨日から寝まくったので、ぼちぼち仕事を再開します。

最後に、色々アドバイス頂きました先輩船長の皆様、何かと手を貸して頂いた遊漁船仲間、急なお願いを快く聞いて頂いたマリーナの方々、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。